前回は『自律神経の乱れ』
つまり、
「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れることによって、体にはどのような症状がおこる可能性があるのか?
についてお伝えしました。
このなかで、すべての症状に共通していることは
「交感神経が過剰に働いている」
ということ。
今回は、
『あなたの日々の生活の悩みの種でもある、「肩こり」や「腰痛」もこの”交感神経が過剰に働いている”ということが原因かもしれない!』
ということをお伝えしていきますね。
目次
2種類の痛み
まず、本題に入る前に痛みは大きく分けて2種類あるということについて書いていきます。
①急性の痛み
手を切ったり、足の小指をぶつけときの急激な痛みのことをいいます。
ぎっくり腰なんかもそうですね。
何にかの拍子に、“ギュッ”と起こる痛みで、とにかく痛い!!(;´Д`)
②慢性の痛み
なんか痛いな~、痛だるいな~、重だるいな~・・・
と言ったような、ずっと続いているような痛みのこといいます。
ぶつけたり、転んだりといったような思い当たるような原因がなかったり、事故の後遺症みたいに痛くなってから時間は経っているけれど痛みがずっと続いてい状態。
そして、ずっと続く肩こりなんかも慢性の痛みですね。
自律神経の乱れでおこる「慢性の痛み」とは?
慢性の痛みの原因
では、
●この「慢性の」痛みはどのようなメカニズムで痛むのか?
●なぜ、重く痛むのか?
●なぜ、手でさすってしまうのか??
●なぜ、ゲンコツでその場所を叩いてしまうのか???
それは、簡単に言うと「酸素が欠乏している」から痛むのです。
筋肉は酸欠状態になると痛みを感じたり、シビレを感じたりします。
自律神経の乱と”酸欠”の関係
では、なぜ筋肉が「酸欠」になるのでしょうか?
それは酸素を運んでいる血液の流れが悪いからなのです。
これは、よく言う「血流が悪い」という状態。
血流が悪くなり筋肉が酸欠状態になり慢性の痛みとなりますが、このことが自律神経の乱れによっておこってしまいます。
自律神経が乱れると、「交感神経」の働きが活発になるということを以前の記事でお伝えしましたが、交感神経には「血管を細くする」働きがあります。
交感神経が過剰に働きつづけると血管を細くしたままになってしまうので血液の流れ悪くなってしまうのです。
例えば、水を通すホースの管が細ければ水の流れる量も少ないですよね?
それと同じように、血流が悪くなると、そこを通っている筋肉が酸欠になり痛みが起こり始めます。
これを
『無酸素性疼痛(むさんそせいとうつう)』
と言います。
この様なことで、長い期間や何回も繰り返す痛みは「自律神経の乱れ」が関係している可能性も考えられてきます。
さらに困ったことに、そこで起きた痛みはストレスを与え、脳はストレスを感じるとさらに交感神経を働かせようとします。
交感神経は血管を細くして、さらに血流が悪くなり、結果として筋肉がさらに酸欠状態になり痛むという悪循環になってしまうんですね。
慢性の痛みと『自律神経の乱れ』による悪循環
悪循環のまとめ
言葉では分かりにくい部分もあったので、この悪循環の流れをまとめます。
●肩こり・腰痛などの痛み
↓ ↓ ↓
●筋肉が痛む
↓ ↓ ↓
●筋肉が血管を締めつけ、血液の流れが悪くなる
↓ ↓ ↓
●酸欠状態で痛む
↓ ↓ ↓
●痛みは脳にストレスを感じさせる
↓ ↓ ↓
●ストレスで自律神経が『交感神経』を過剰に働かせ、さらに血管を細くして血流を悪くする
↓ ↓ ↓
●酸欠状態になり、さらに痛む(最初に戻り繰り返す)
悪循環を断ち切るには?
いかがでしょうか?
常にストレスがかかっている状態ですと、交感神経が過剰に働きすぎてこのような悪循環が起きてきます。
そのような状況により、
「なかなか体の痛みが治らない!」
と言うようなことになってしまうんですね。
しかし、逆を言えば
「自律神経の乱れを治すことで、痛みの悪循環が断ち切れる」
ということが言えますし、体の様々な不調も改善されてくると思いませんか?
次回は「自律神経の乱れ」の原因となる『4つのストレス』についてお伝えしていきます。
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