前回まで自律神経である
『交換神経』と『副交感神経』
についてお伝えしました。
※スイッチON or OFF:『交感神経』と『副交感神経』とは?
交感神経は「緊張の神経」、副交感神経は「リラックスの神経」。
スイッチでいうと”ONとOFF”の関係にあます。
主に体の回復をしてくれる役割をするのは「副交感神経」ですが、だからといって「副交感神経」だけがしっかり働いてくれていればいいというわけではありません。
重要なのは
「交感神経と副交感神経のバランスがしっかりとれている」
ということ。
そこで今回は、
『交感神経と副交感神経の関係』
についてお伝えしていきますね。
シーソーの関係
交感神経と副交感神経は分かりやすく言うと、
「シーソーのような関係」
です。
シーソーは片方が上にあがると、もう片方は下にさがりますよね。
それと同じように片方の神経が働くと、もう片方の神経は休憩に入ります。
つまり、心身を動かしたり、動かしている(=交感神経が働く)ときは体を修復(=副交感神経が働く)することが出来ないのです。
例えば、サーキットの車を思い出してください。
●走っているとき = 『交感神経』
●ピットインしてタイヤを替えたり給油したり、壊れているところを直したりするとき = 『副交感神経』
車を走らせながらタイヤを交換しているところなんか見たことないですよね?(笑)
そう無理なんです。
人間でもこれと同じで、働きながら休めないし修復することは出来ません。
自然の摂理から『交感神経』が優位に働く
シーソーの関係にある、交感神経と副交感神経。
では、どちらが優先的に働くのでしょうか?
実は、『交感神経』の方が優先的に働くようになっているのです。
以前の記事で交感神経が働く状況についてお伝えしましたが、交感神経が働くのは、
「労働・闘争・運動・興奮・緊張感・恐怖感・危機感」
という状況に置かれたときです。
人間も昔は自然動物と同じように暮らしていたので、動物を取って食べたり、逆に餌となってしまう事もありました。
これって自然の摂理ですよね?
人間は「食物連鎖」の真ん中辺りにいたので、動物に襲われるとい逃げなきゃいけない!もしくは、戦かわなければいけなかったのです。
そんな時に・・・
「いまは副交感神経が働いているからちょっと待っててね。
もうすぐ交感神経が働くから、そうしたら戦うか逃げるようにするね。」
なんて言っている間、敵の動物に
「パクリ!!!」
と食べられしまいますよね(笑)
このような感じで人間は原始的なものをずっと持っているので、交感神経は優先的に働くようになっているのです。
危機感(ストレス)を感じると交感神経が優位になる
危機感を感じると、否応なしに『交感神経』が働くようになっています。
そして、
『危機感=ストレス』
と思ってください。
ストレスは多すぎても少なすぎても人間の体や心に支障をきたし、ストレスが多すぎると、いつも交感神経ばかりが働くので副交感神経が働けなくなってしまいます。
つまり、眠れない・心身を修復出来ない = 疲れがとれない、などの症状が出てききてしまうんですね。
これは、交感神経と副交感神経のバランスが取れなくなっている状態。
言い換えると
『自律神経の乱れ』
と言えます。
自律神経が乱れると、色々な体の不調が出てきてしまい、少しずつ心身共にしんどくなくなってきて、これが慢性に続くと「めまい」や「耳なり」といった医者にいっても原因不明と言われてるような症状も出てきてしまいます。
次回は、そんな自律神経を乱す原因である『ストレス』と交感神経の関係についてお伝えしていきます。