前回はストレスに耐えられる限界値、「ストレスレベル」についてお伝えしました。
人は、ストレスに耐える”器”をもっています。ストレスに耐えらる器が「ストレスレベル」というイメージですね。
当然、その器の容量も人によって大きさが違うので、同じようなストレスがかかる出来事が起きても人によりストレスの感じ方が違ってきます。
ここまで、”ストレス、ストレス”としつこいように言ってますが、ストレスを受けすぎるといずれは「ストレスレベル」の限界値に達してしまい、ストレスレベルの限界値を超えてしまうと「自律神経の乱れ」により、体に色々な不調が出てきてしまいます。
ここで、あなたはこう思うのではないでしょうか?
「じゃあ、ストレスってない方がいいの?」
そこで今回は、
『ストレスがあったほうがいいのか?それともないほうがいいのか?』
ということについて書いていきますね。
『ストレス』は適度にあるほうが良い
いきなり結論ですが、実は人間はストレスを克服して強くなる生き物。
ですので『ストレス』がまったく無くても困ります。ストレスがないと、すごく弱い人間になってしまうのです。
例えば、地球の重力も「外力」というストレスを受けています。
この重力(ストレス)がないとどうなるでしょうか?
仮にそのような状況になったとすると、人間の骨や筋肉はどんどん弱くなり、地球上では立つことさえ出来なくなってしまいます。
地球上では自分の体を支えなければ生きてはいけませんからね。
宇宙飛行士は宇宙に長くいればいるほど無重力(ストレスがない)状態がつづくので、地球に帰ってきた時にその重力に負けてしまい1人では立っていられないほど足が弱ってしまうのはよく聞く話ですよね。
これは長い間「重力というストレス」に身をおいていなかったので、重力(ストレス)に対抗できなくなってしまった結果。
過度なストレスがあれば、それを克服することでより強くなってきます。
この状態で人間の体は実に快適になるんですね。
でも逆に「過剰なストレス」があると・・・
そう、体は『ストレス』に負けて弱くなってしまいます。
ストレスが少なすぎても「それに打ち勝とう!!」とする力が無いので、体は強くなれず弱くなってしまいます。
これは、体だけではなく心の面でも同じことが言えます。
『ストレス』は人生のスパイス
ハンス・セリエ博士という、『ストレス』と言う言葉を生み出した人がいます。
博士は、
「ストレスとは、人生のスパイスだ。」
と言っていました。
スパイスは多すぎても、少なくすぎてもマズイですよね。
ただ、現代は「ストレス社会」と言われるぐらいストレスのスパイスが過剰に多い状態。
つまり「刺激過剰な状態」なのです。
そして、この刺激が過剰な状態とは「交感神経が働きすぎる」状態です。
なんとなくイメージが出来たでしょうか?
余談ですが、本当のスパイスである唐辛子やコショウは『交感神経』を刺激してしまいます。
『ストレス』がかかっている体の状態
それでは、自律神経である「交感神経」と「副交感神経」の働きを下の絵で見てください。
例えば、ストレスが多いと「交感神経」が働き血圧を上げます。
ストレスがずっと続いていると、いつも血圧が上がっている状態が多くなってしまいますね。
これにコルステロールや中性脂肪が多いと・・・
「血管が切れる!!」
という状態になる可能性も出てきてしまいます。
また、ストレスが過剰にかかり交感神経が働き過ぎると胃腸の働きも抑えられてしまいます。
以前の記事で、消化吸収がうまくいかず胃腸に負担がかかることで「胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・大腸炎」にもなりやすくなることをお伝えしました。
ストレスがかかると、よく胃が痛くなるのはこのためなのです。
『ストレス』も”ある・なし”のバランスをとることが大事!
いかがだったでしょうか?
このように『ストレス』というものは
「過剰にあっても交感神経が働き過ぎて体を壊してしまうし、逆に無さ過ぎても体を弱くしてしまう」
という、厄介極まりないものですよね。
要は”バランスをいかに取れているか?”ということが1番大事になってくるのです。
でも、現代社会は『ストレス』が過剰になっているのが現実です。
これでは、なかなかバランスをとるのが難しいですよね?
しかし、人間もバカではありません。
実は人間にはストレスから身を守ってくれる、ストレスに対抗する『ホルモン』を出してくれる臓器があるのです。
次回は、ストレスから身を守ってくれる『臓器』ついてお伝えしていきます。
※次回 ⇒ ストレスを解消をしてくれる『副腎』にありがとう♪