前回は、”ネガティブ思考”・マイナス思考”の原因である思考性防衛本能について『医学的』な側面からお伝えしました。
※ネガティブ思考の原因、”思考性防衛本能”を『医学的』に見てみる。
どうしても専門用語などが出てきてしまうので、少し難しいと感じたかもしれませんね?
でも今回は、もう少しわかりやすく思考性防衛本能について『体験的』にお伝えしていこうと思います。
目次
自律神経は”想像”と”現実”の区別がつかない
ネガティブ思考が自律神経の乱れを引き起こす
以前の記事で人は何かに対して、どうしても悪い方やネガティブなことを考えたり想像してしまうということ書きました。
例えば心臓がドキドキすると「このまま心臓が止まって、死んじゃうんじゃないか?」とか、「何かが起こるのではないのか?」とか「明日、会社に行ったら上司に叱られるんじゃないか?」とかですね。
これは、あなただけでなく私にも、そして人間であるなら誰でも考える思考です。
考えてしまうのはしょうがないことですが、肝心なのはこのような考えを持ってしまうと脳が勝手にその想像を現実のものと受け止めてしまうということ。
あたかも今、その想像が現実に起きていると同じ反応をしてしまうんです。
このネガティブ思考が結果として精神的ストレスになり、自律神経の乱れをおこしてしまうのです。
現実の出来事と想像での出来事での体の反応は同じ
少し復習ですが、ストレスに対する自律神経の反応を「強盗」というストレスを例にしてみましょう。
現実に、強盗に襲われたとします。
そうすると、自律神経である「交感神経」がその強盗(=ストレス)に抵抗するために血圧を上げ、心拍数を上げていきます。
これは、強盗に対する「脳幹」の反応ですね。
さらに、体中に「抗ストレスホルモン」を流し始めます。
この抗ストレスホルモンは、主に副腎のホルモンで「アドレナリン」といいます。
これは、強盗に抵抗するためや強盗から逃げるために必要なエネルギーを交感神経が生み出すためなんですね。
それでは、あなたが強盗に襲われると想像してみましょう。
すると、その”想像”にあなたの体は反応してしまい、現実で起こったときと同じように血圧や心拍数を上げ、体中に「抗ストレスホルモン」を流し始めます。
要するに、
「現実に起こっていることと同じ反応が、体の中でおこる」
ということです。
もう一つの例でをあげましょう。
次の写真を見て下さい。
2011年に起きた、東北の大震災。
その時にはテレビで、津波の様子が何回も何回も繰り返し放送されます。
この時、実際には自分の身には何も起きていないのに気分が悪くなったり、その映像をみて倒れたり、精神的におかしくなってしまう人がたくさん出てきました。
そう、これは現実に自分の身に起きていうのと同じ反応を起こすのと同じ理屈です。
ストレスというエネルギーが「活性酸素」を生み出す!
活性酸素とは?
このように、想像をするだけでも交換神経が異常に緊張して強盗や津波というストレスに抵抗するため、あるいは逃げるために体は必要なエネルギーを生み出します。
でも、実際には強盗や津波には遭っていないので戦う必要も、逃げる必要もありませんよね?
だから生み出されたエネルギーが行き場をなくしてしまうのです。
では、その行き場をなくしたエネルギーはどうなるでしょうか?
実は、そのエネルギーが自分を攻撃してしまうのです!
それが、最近よく聞く『活性酸素』というもの。
余談ですが、この『活性酸素』、実は本来はばい菌を殺してくれるためのものなのですが、多すぎると体内で正常な細胞も攻撃してしまうのです。
言わば諸刃の剣。
正常細胞が、何回も活性酸素に攻撃されると変異してガンになると言われています。
活性酸素が多くなることによる体のダメージ
自律神経の乱れがある人は「交感神経」が働き過ぎています。
そのため余分なエネルギーが生まれやすく、活性酸素を多く生み出してしまうのですね。
では、活性酸素が多くなるとどうなるか?
実は多くなると、どうでもいい少量の菌や正常細胞まで攻撃するため「にきび・吹き出物・おでき・目やに・黄色いタン」などが出やすくなります。
他にも、次のような病気や症状が出てくることがあります。
この「にきび・おでき・吹き出物」がら出るあの気味の悪い黄色いもの(膿)は、白血球と菌や細胞の「死骸」なんですね。
怖い夢は、ストレス(エネルギー)が自分の体を攻撃してしまう証拠
話が少しそれたので戻します。
もう1つ例を出しますね。
例えばサッカーや野球などのスポーツ観戦中に選手に感情移入(応援)しすぎると、心臓がドキドキ止まらなくなる人もいます。
また、興奮して眠れなくなる人もいるんです。
選手は体を動かしていますが・・・
あなたは体を動かさずにテレビの前にいるので、生み出された、エネルギーが使われない状態です。
体内では、そのエネルギーを使いたくてウズウズしている。
これが眠れない原因となります。
そう、余分なエネルギーを生んでしまうんですね。
昼間はそんなに元気じゃなくても、その余分なエネルギー(活性酸素も含む)があなた自身を攻撃してしまうんです。
「自律神経失調症」や「うつ病」など、自律神経が乱れている人や自律神経に負担がかかっている時は怖い夢を見ます。
これは、生み出されたエネルギーを夢の中で使い切ろうとして、脳が中途半端に働いているからなんですね。
一種の”知恵熱”と言えるかもしれないですね。
ただ、サッカーや野球などのスポーツは健全なことでドキドキしますので、まだいいのですが、これを「仕事のことや人間関係」に置き換えてみてください・・・。
仕事や人間関係になると、思考性防衛本能のせいで考え(思考)が後ろ向きになりやすいので脳が危機感を感じて、興奮したままになってしまいますよね。
脳幹は「寝てなんかいらんない」という状態になってしまいます。
特に、追いかけられる夢などや戦っているのに体が思うように動かない夢・怖い夢などは、昼間興奮しているときに出る夢。
人生が思うようにいかないと思い、焦るためにストレスがたまっているとも考えられますね。
余分なストレス(エネルギー)を発散させるための対策とは?
自分で簡単にできる事として、「アロマテラピーやお香」など、リラックスできる香りを楽しむのが1番効果があります。
他にも自分の好きなことに没頭する、例えば「面白い漫画を読む」なんてのもいいですね。
重要なことは、できるだけ頭を使わず単純なことで楽しいことをするといいです。
では逆にやってはいけないことですが、これはわかりますよね?
そう、興奮することや恐怖を感じることは避けるということ!
ということは、たとえ好きでも「格闘観戦やサスペンス」などを見ないことです。
このように、心を危機感から開放してあげることが重要になります。
あなたの心はもう十分に「想像」や「思考」で働いてきましたからね・・・。
お疲れさまと言って、休ませてあげましょうねo(^▽^)o
精神的ストレスの減らし方のまとめ
さて、いかがだったでしょうか?
少し話が大きくなってしまいましたが、いままでのことをまとめますね。
まず、『精神的ストレス』が起こす原因の1つとして”ネガティブ思考”がある。
そのネガティブ思考を引き起こすのは思考性防衛本能であり、その思考性防衛本について「医学的」にそして、「体験的」にお伝えしてきました。
次回から話を戻して「4つのストレス」のなかの2つ目、
『構造的ストレス』
について、お伝えしていきます。