前回、人間は60兆個の細胞から造られていて、その細胞が日々新陳代謝を繰り返しながら私たちは生きていることをお伝えしました。
そこで大事なことは日々、新陳代謝を繰り返す細胞が質の良い細胞であるということ。
質の良い細胞にするためには体質を変えることです。
つまり体質=「細胞の質」だと言えるのです。
質の良い細胞はつくるには、細胞の原料となっている栄養素を必要な量だけとっていく必要があります。
必要な栄養素がとれていれば健康になれるし、栄養素が不足していれば病気になってしまうかもしれませんね。
- 栄養素の不足した食事 ⇒ 質の悪い細胞 ⇒ 悪い体質 ⇒ 病気
- 必要な栄養素がとれている食事 ⇒ 質の良い細胞 ⇒ 良い体質 ⇒ 健康
これらの栄養素を知ることで「元気な細胞にするためにはどうすればいいか?」がわかってくるかもしれません。
そこで、今回は④の『ビタミン』について書いていきますね。
ビタミンの特徴と分類
ビタミンの特徴
- ”ビタ”はドイツ語で「生命」の意味。”生命にとって大切なもの”という意味をこめて付けられた。
- ビタミンには、欠乏症の原因を究明するうちに発見されたものが少なくない。
- 欠乏症が起きるというのは、体内で必要な量が合成できないので食物から摂取しなければならない証拠である。ただし、腸内細菌が一部分合成するビタミンもあるものの、現代の日本でほとんどの人は腸内環境が悪くてビタミンを合成できる状況ではない。
- 多くのビタミンは植物が合成し、私たちはそれを摂取している。サプリメントのように化学的に合成することもできる。
- 補酵素として働くものが多く、微量で代謝を調節してくれる。
- エネルギー源にはならない
- ミネラルと違い有機物なので、生きているということである。
ビタミンの分類
- 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K):摂りすぎると過剰性もあるが、通常は過剰症が現れるほど摂りすぎることは、ほとんどない。
- 水溶性ビタミン(ビタミンCB₁・B₂・B₃・B₅・B₁₂・葉酸・ビオチン・コリンイ・ノシトール):摂りすぎても過剰性はない。
ビタミンの役割
ビタミンの役割を一言で言うと、「生命活動に伴う様々な化学反応を助け、体の機能を調整するもの」です。
そして、ビタミンと同じような役割をしている栄養素としてミネラルがあります。
この役割に対して、タンパク質・脂質は「体を形作る材料」、糖質・脂質は「細胞が活動するエネルギーになるもの」といった役割をしています。
これを車に例えると、
- タンパク質・脂質=ボディ・エンジン
- 糖質=ガソリン
- ビタミン・ミネラル=オイル・潤滑油
といったように、ビタミンは体がスムーズに機能するためには必要な栄養素なんですね。
ビタミンの働き
- ビタミンA:夜間の視力の維持を助け、皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- ビタミンB1:炭水化物からのエネルギー生産と皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- ビタミンB2:皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- ビタミンB6:たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- ビタミンB12:赤血球の形成を助ける
- ビタミンC:皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに抗酸化作用を持つ
- ビタミンD:腸管でカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素
- ビタミンE:抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける
- ビタミンK:正常な血液凝固能を維持する
- ナイアシン:皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- 葉酸:赤血球の形成を助ける栄養素です。胎児の正常な発育に寄与する
- ビオチン:皮膚や粘膜の健康維持を助ける
- パンテトン酸:皮膚や粘膜の健康維持を助ける
まとめ
ビタミンの「ビタ」は、”生命”や”活力”を意味し、生命に不可欠な物質という意味をこめて名付けられました。
まさに、ビタミンは3大栄養素であるタンパク質・脂質・糖質などとともに人間が生きていくうえで必要不可欠な栄養素の1つなのです。
そしてビタミンは3大栄養素の代謝を助ける働きをしており、ミネラルと並んで微量栄養素と言われています。
タンパク質・脂質・糖質のようにエネルギーになるものではありませんが、それがないと体いう「機械」がスムーズに動かない、いわば「潤滑油」のような働きをしているのです。
※
次回 ⇒ あなたの疲れの原因は”ビタミン不足”が原因かも!?
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