前回は、酵素の重要性や種類についてお伝えしました。
「生命あるところに酵素あり」といわれるくらい、酵素は人間だけでなく、この世に存在する生命にとって大切なもの。
しかし、これだけ大切な酵素ですが、現代の食生活においてはとても不足している状態にあります。
さらに世の中に、酵素について間違った知識が広まっている事実もあるのです。
そこで、今回は酵素が不足している事実をふまえ『酵素について多くの人が勘違いしていること』についてお伝えしていこうと思います。
目次
現代の食生活によって体内酵素は不足している
さきほど、「生命のあるところには必ず酵素がある」とお伝えしました。
- 植物が種から芽をだし、茎が伸びる
- 私たちの心臓が動く
- 呼吸をする
- 消化する
- 排便する
- 物事を考える
生命のあらゆる生命活動をつかさどっているのが「体内酵素」。
体内酵素の欠乏や消耗が老化を早め、病気を引き起こす原因になるのです。
健康で長生きをするためには、体内に酵素が十分に保たれているかどうかが大きく関係してきます。
体内酵素は36~7度の体温で自分は変わらずに、ある物を他の物質に変える触媒の働きをします。
そのときに1つの酵素は1つの働きしかしないので、体内には数十万種類の酵素あるといわれています。
しかし、現代の食生活では酵素がとても不足しいる状態。
これは酵素を無駄遣いすることが大変増えていることと、酵素を含む食べ物を食べなくなっているためなのです。
例えば、体内でコルステロールから性ホルモンをつくるときにも酵素が必要になり、たった1個の酵素が不足するとコルステロールから性ホルモンをつくるのにも影響がでてくるといったことがあげられます。
欧米では確率している酵素療法
日本では酵素を「消化剤」、あるいはダイエット食品の1つのように考える人が多いようですね。
しかし、欧米では「酵素サプリメント」による消化以外の疾病への研究は1930年代から始まっていて、「酵素療法」が治療法として確立しています。
経口摂取する酵素の治療効果は、炎症・ケガ・慢性疾患・自己免疫病・ガン・循環器疾患・ウイルス感染などにも発揮されているのです。
また、加齢による体内の酵素活性の低下によっておこる病気も軽減できることが証明されています。
外部から補うことで酵素の浪費を防ぎ、酵素代謝が効率よく働く状況をつくるには、
- 食物酵素の豊富な生の食べ物だけを食べる
- 酵素サプリメントを利用する
酵素サプリメントを上手に使うことで体全体の働きがアップすることはもちろん、ホルモンバランスを整える効果もあります。
また酵素が十分に働くには、「ビタミン・ミネラル・必須アミノ酸・タンパク質・脂質・糖質・水」などの栄養素が推奨量分だけ必要になってきます。
つまり、酵素だけ補っても栄養素が十分に摂れていないと、酵素が十分に働くことはできないのです。
酵素について多くの人が勘違いしていること
「酵素栄養学」は20世紀の後半になって、アメリカのエドワード・ハウエル医学博士の研究で注目されるようになりました。
日本でも近年、酵素について雑誌やテレビ・健康本で取り上げられることが多くなってきましたね。
しかし、日本では昔から食べてきたものですが、新しい分野の栄養素のために、酵素について基本的に間違った情報がいくつかあります。
酵素の体内生産量は限りがある
そのようなことから、消化酵素はなるべく食べ物から摂り、体内でつくられる酵素はできるだけ代謝酵素として自然治癒力などのために働きるようにするのが長生きの秘訣と言える。』
これが、いま注目されている”酵素健康法”やローフードを推薦する人たちの根本的な考え方なのです。
このなかにある、
「酵素の体内生産量は限りがある、体内の何千種類もの酵素はすべて、”潜在酵素”という体の中に備わっている酵素のもとからつくられている。」
という考え方は、酵素栄養学の生み親であるハウエル博士の半世紀も前の”仮説”です。
しかし、この仮説が間違いだったことは、今では、さまざまな角度から証明されているのです。
現代の科学では、遺伝子の暗号にもとづき、体の必要に応じて酵素はつくられていることが明らかになっています。
つまり、”潜在酵素”は存在しないのです。
確かに年齢とともに酵素がつくられる量は減りますが、これは加齢が原因で減ったのか、酵素不足で減ったのか、酵素不足で加齢が促進したのか、その人によって違ってきます。
酵素サプリメントで、実際に若返ることはあるのです。
現在、日本で多くの方が「酵素」と思って飲んでいる酵素飲料や酵素サプリは厳密には”酵素”ではない!?
これらは野菜や果物を発酵させたもの。
ビタミンやミネラルなどの栄養素は補えても「酵素」そのものではないし、酵素を補うことはできません。
「酵素」という商品名がついても、実際に酵素が含まれているわけではないし、含まれていてもごく微量です。
また、一緒に食べたものを消化分解してくれるわけでもなく、体の消化酵素を節約するために必要な「事前消化」に役立つわけでもありません。
”酵素飲料”は、何十種類もの野菜や果物、海藻などを成熟させてから、その上澄み液をとり、加熱してから製品化しています。
ビタミンやミネラルなどの栄養素が吸収されやすい状態で豊富に含まれているようですが、熱に弱り酵素は完全に壊れてしまっていることが多いのです。
さらに、通常の酵素飲料は砂糖や麦芽糖を大量につかっているため、糖分の摂りすぎという問題もあるのです。
まとめ
酵素は、人間だけでなく植物など地球上の生物すべてに存在しています。
そして、私たちは酵素がなければ話すことも呼吸をすることもできないのです。つまり、それは「死」を意味します。
よく、栄養素として5大栄養素があげられますが、酵素もまた私たちが生命を維持していくためには忘れてはならない大切な要素の1つなのです。
現代の食生活は、食品の調理方法や化学物質を使った加工食品・ジャンクフードなど、体内(潜在)酵素を浪費する傾向にあるので、体内酵素を浪費させないためには、しっかと食生活を見直す必要があります。
それと、同時に酵素に関して間違った知識が世のなかに広まっているという事実もあります。
酵素について正しい知識を持ち、健康と若さを保つために体内酵素の浪費を避け、足りない分は食物酵素でうまく補っていきましょう。
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